2013年3月15日金曜日

今年から注射によるフィラリア予防も行います


今年からは、注射によるフィラリア予防を当院でも行っていくことに決めました。
注射は年に1回皮下注射することで、1年間持続してフィラリア感染症の予防効果を得ることができます。
この通年予防が可能となる注射薬は発売されてから、海外ではすでに10年間の使用実績がありますが、国内での許可が下りたのは昨年夏からです。
広島市内では、5月から11月中旬までが予防期間のため、料金的には内服薬より通年予防となる分だけ若干高額になるかと思います。


メーカーが出しているグラフが示すように、メリットとして飲ませ忘れなくきちっと予防が行えるということが注射の1番の特徴です。
飲み忘れの心配もなく、通年予防となれば毎年投薬の前に行っていたフィラリア感染の有無を確認するための検査を行わなくて済みますが、初年度注射の前には検査は必要ですし、蚊の発生から1ヶ月以上経過してしまってから治療を始めた場合は翌年も再度検査しておくことをお勧めします。
このお薬に限ったことではありませんが、注射によりアレルギー等(じんましん、かゆみ、嘔吐、下痢、アナフィラキシーショックなど)の副作用があります。

注意事項としては、
・事前に血液検査でフィラリア感染がないか確認が必要です。
・注射当日は、激しい運動を避けて安静にして下さい。
・注射後、元気や食欲がなくなったり、普段と違った様子がみられたらご連絡ください。
・注射後、じんましん、かゆみ、嘔吐、下痢などがおきた時は、できるだけ早くご連絡ください。


注射による予防方法がこれまでの内服薬より効果が優れているとかいうことではありませんので、これまで通りの内服や垂らすタイプの予防薬でも問題なく予防することができますのでその点お間違いないようになさってください!!治療の選択肢が1つ増えたとお考えください。

 早速注射に変えようという患者さんもそうそう多いとも限りませんので、今年は注射を実施する期間を予防を始める月となる4~5月に限定させていただこうと思っています。通年ということは実際どの月からでも注射を打つことは可能なのですが、注射薬1本が多頭分であり開封後の使用期限が短期間のため、初年度は希望者にあわせた数のみ準備させていただこうという事情によるものです。

 体重により投薬量が決まるため、成長期の子犬ではまだ使用はできません。
4月初旬には、フィラリア予防期間をお知らせするダイレクトメールを送らせていただこうと準備しておりますが、間寛平さんCM効果?か注射の質問も時々ありましたので今回のブログテーマとしてみました。ご質問がありましたらスタッフまでお願いします。