2014年9月12日金曜日

そ嚢検査なんてキライ~。



そ嚢検査をしてください!とよく問い合わせが来ます。
よく耳にするそ嚢炎ですが、小鳥で頻繁に発症する病気なのでしょうか?


かつて嘔吐の原因はそ嚢炎と思われていたふしがありますが、現在は胃の疾患が原因であることが多いと言われています。実際のところ、細菌性のそ嚢炎という病気は極めてまれとの見解が近年専門病院からだされています。
当院でもそ嚢炎と診断を下すケースは殆どありません。
理由としては、そ嚢の中には、もともと細菌や真菌が存在します。
検便で腸内細菌がたくさん確認できることと同じですが、それら菌に病原性があるかどうかまでを顕微鏡で判断することは出来ません。(もやしもんのように見えるといいですね。)

もちろん、そ嚢の粘膜からはがれた上皮細胞と同時に、炎症細胞、出血等が認められれば疑いは高まりますし、トリコモナス(原虫)が存在する場合は治療の対象になります。
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そ嚢検査はいつするの?

・嘔吐などの消化器症状が見られている
・メガバクテリアの感染など明らかな他の原因疾患が認められない
・トリコモナスの感染症に感受性が高い種類の鳥である
・そ嚢の触診、視診で炎症がある等ですが、もう一つ大事な点としては、そ嚢内が食物でパンパンではないことも重要です。
 
 
そ嚢検査はいつするの?と、いうと
「今でしょ!」

と答えたいところですが、
胃カメラの検査に似ていて、ゾンデをつっこむ行為は鳥にとってもストレスなものです。食べ物が多く正確な検査にならない場合やすべての鳥にとって必要ということは無いのかなあと思っています。
必要な時には、そ嚢の食事内容が無い状態に近づくようにさし餌を控えるなど検査に備えて行うようにします。状態が非常に悪い鳥にもすぐには勧められません。

そんなわけで、そ嚢検査がキライだなって思うのは、鳥をいじめてストレス与える割には異常がみつかることなんてほとんどないってことです。

2014年9月8日月曜日

見たな~、恐怖のお食事風景。

病院入口の壁での出来事。
カマキリが自分の姿と相違ないでっかいショウリョウバッタを!

よく見ようと顔を近づけてみると、、、何見てるんだ~。邪魔するとどうなることか~という目線をジロリと向けられました。

なかなかの迫力でした。

ショウリョウバッタも胸部あたりをかなり齧られてしまっています。
みんなで息をのんだ後、そっとその場を離れました。

これが本来の姿なのでしょうが、当院のベルツノガエルのケロちゃんはもう10年にわたりキャットフードを食べて生きてきました。
時々、病院の中にも入ってくるバッタたち。スタッフがこのバッタ、ケロちゃんにあげてみましょうか?なんて、言われても、バッタが気の毒、硬い体が年老いたケロちゃんの消化に悪そう~なんて言ってる始末ですから。
今ではすっかりひよっています。体型も溶けたアイスクリームみたいです。