2015年1月30日金曜日

トムとジェリー

小さい子供たちに大人気のトムとジェリー。
子供の時は、無条件に小さなネズミのジェリーを応援していた私です。
トムをやっつけて爽快な漫画だと思っていたのだけれど。。。
大人になってみると、トムのやさしさに気づいて実はトムの方が好きになりましたという人が多いのではないでしょうか。

そんな話になったのは、捨て猫を保護された方が最初は猫だけど頭のいいジェリーという名前を付たと言っておりました。
でも、実はトムっていいやつでジェリーのことを心配したりわざとやられてあげたりしてることに大人になって気づいたという話題になり、ジェリーはしばらくして、猫らしく?トムに改名されました。もちろんジェリーでもOKには違いありませんが。

そんなトム君は、保護されたときに大怪我をしており、前足が片方麻痺した挙句皮膚が360度広範囲に壊死してしまいました。当初は足先まで変色して断脚かと思われましたが、子猫の若さで回復してきてくれました。でも、広範囲な皮膚欠損はなかなかよくならず、背中の皮膚を移植することになってしまいました。
移植した皮膚に血管がしっかり伸びてくれないと皮膚は枯れてしまいます。皮膚がしっかりくっつくまでの管理が難しく感染してしまうとせっかく背中から移植した皮膚も腐ってしまいます。
やんちゃ盛りのトム君はしばらく窮屈な病院生活を送っていましたが、ようやく皮膚の再生がおちつき帰宅間近になりました。


 


トム君が退院するとなんだかさみしくなってしまいますが元気にお家に帰る日が来てくれてうれしいスタッフ一同です。
名前通り心優しい猫に育ってきてくれています。
トム君は入院中の猫ちゃんたちを随分慰めてくれたような気がします。たぶん。


2015年1月28日水曜日

ペットロス

新年を迎えて挨拶もかねたブログの更新をと思いながらも、今月に入ってから通院中あるいは入院していたワンちゃんや猫ちゃんの死が続きすっかり元気をなくして明るい挨拶ができないでいました。

どの子の飼い主さんもとてもとても大切にしていることがひしひしと伝わっていただけに、私たちの力が及ばずの無念も今回は相当なものでこたえています。前飼っていたワンちゃんの時にも相当ペットロスが長くつらい状態が続いていた飼い主さんもいるので、本当に心配です。

癌が胸に転移してしまったワンちゃん、神経症状が突然に悪化し急死してしまったワンちゃん、
高齢で便秘に苦しんでいた猫ちゃん、消化管出血に腸重責を伴ったワンちゃんたち。
他にも、カエルだってインコだってたくさんいます。

人間も最近では、畳の上で死ぬのは難しく、ほとんどが病院で最期をむかえることが多くなってきています。
せめて、ペットたちは家族に見守られてとは思うのですが、安らかな最期なら自宅でみてあげてとも言いやすいのですが。
なかなか仕事もしていればいつ最期になるかわからない状態を家で看取るのが難しい時もあります。または、突然にやってくることもあります。
直る見込みがあるのなら治療を続けてあげたいという気持ちが双方にもあり、もうダメだと宣告して家に帰してしまうのもつらいことです。
退院の判断がとても難しいことはありますが、やはりペットたちは住み慣れた自宅が一番だろうなという気持ちから、病院でできるだけ亡くなってほしくはないなあと思っています。

ペットロスには、否定(まさかという疑いの気持ち)⇒・交渉(生き返らせてください、なんでもしますからという気持ち)⇒・怒り(自分あるいは誰かのせいだという気持ち)⇒・受容(死の事実を受け入れる気持ち)⇒・解決(悲しみから日常生活を取り戻す段階) のステップが必要だといわれています。
それこそ、1年近く悲しみから抜け出せない人たちもたくさんいます。

動物病院では治療はしても、飼い主さんの心のケアは正直行き届いてはいません。
適切な治療が受けられたかどうかも含めてきちんと話せるところが都会では少しずつ増えてきているのでしょうが、広島ではまだ簡単に相談できるところは無いか少ないだろうと思います。
とはいえ、いろいろな活動は増えてきているので少しでも思い出を糧にして日常生活を取り戻せることを祈っています。

日本ペットロス協会:  http://www5d.biglobe.ne.jp/~petloss/

ペットロスを乗り越えよう : http://www.petsougi.net/feature/feature02.html


昨日、霊園さんに行った帰りに飼い主さんが病院によってくれました。
ペットロスの真っただ中にはいますが、霊園さんにもらった虹の橋の文章に感動して手書きにしてわざわざ持ってきてくれました。

虹のたもとに亡くなったペットたちが元気な姿でいる詩なのですが、作者不明でいろんな言葉で訳されています。


虹の橋 <第1部>


天国の、ほんの少し手前に「虹の橋」と呼ばれるところがあります。
この地上にいる誰かと愛し合っていた動物は、死ぬとそこへ行くのです。
そこには草地や丘があり、彼らはみんなで走り回って遊ぶのです。
食べ物も水もたっぷりあって、お日さまは降り注ぎ、みんな暖かくて幸せなのです。

病気だった子も年老いていた子も、みんな元気を取り戻し、
傷ついていたり不自由なからだになっていた子も、
元のからだを取り戻すのです。
まるで過ぎた日の夢のように・・・

みんな幸せで満ち足りているけれど、ひとつだけ不満があるのです。
それは自分にとっての特別な誰かさん、残してきてしまった誰かさんが
ここにいない寂しさのこと・・・。

動物たちは、みんな一緒に走り回って遊んでいます。
でも、ある日・・その中の1匹が突然立ち止まり、遠くを見つめます。
その瞳はきらきら輝き、からだは喜びに震えはじめます。

突然その子はみんなから離れ、緑の草の上を走りはじめます。
速く、それは速く、飛ぶようにあなたを見つけたのです。
あなたとあなたの友は、再会の喜びに固く抱きあいます。
そしてもう二度と離れたりはしないのです。

幸福のキスがあなたの顔に降りそそぎ、
あなたの両手は愛する友を優しく愛撫します。
そしてあなたは、信頼にあふれる友の瞳をもう一度のぞき込むのです。
あなたの人生から長い間失われていたけれど、
その心からは一日も消えたことのなかったその瞳を。

それからあなたたちは、一緒に「虹の橋」を渡っていくのです・・・。


続きはこちらのサイトで http://www5.ocn.ne.jp/~select/Rainbow.html