猫のペニスにはトゲが生えているものと思っていたけれど、去勢しているオスのペニスはツルツルしており、去勢していないオスのペニスはトゲだらけだった。
約10年前の獣医になったばかりの頃、オス猫のペニスについてそんな大発見をしたような気がした。
大学ではトゲがあるくらいのことしか知識がなく、まさか男性ホルモンによる仕業でトゲがなくなるとは当時はまだ知らなかった。
もちろん、再び男性ホルモンが出るようなこと(病気になれば)があればトゲはまた生えてくるというからビックリ!!
そして、遡る事600万年前、ヒトとチンパンジーの共通の祖先にはペニスにトゲが生えていたというではないか!(2011年3月10日NATURE誌)
猫の話にもどると、ペニスのトゲはメスの体内で精子の競争が激しい場合、自分の精子が受精する可能性を高めるために役立っているという。トゲの刺激で交尾後のメスは排卵し発情が抑制され、他のオスの精子が受精する機会を阻止される。
現世ではヒトは競争しなくても一夫一妻で安心していられるということなのだろうか?
謎は解き明かされてはいないけれど、トゲを作る遺伝子を含む510個のDNAが消えて脳も大きくなったようだ。
まさか人間までもがねぇ~。
猫の不思議と思っていたけれど、まだまだ不思議は深まるばかり。
ペニスのちくちくに感動して多くを人に語りすぎ、ちくちく評論家という不名誉?な呼ばれ方をされるのは喜ぶべきか。。。。